2011年1月21日金曜日

パリに関西人が多いわけ

パリには関西人が多い。 私が関西人だからではなく、行く先々のコミュニティで出会う人たちの関西人率が高いのは、決して偶然ではないだろう。

その理由のひとつは、単純だけど、関西人とフランス人の気質が似ているからだと思う。だから、関西人にとってフランスはわりと居心地がよく、住み着きやすいのだ。

パリジャンも、関西人(特に大阪人)も、人により差はあるけれど、総じておおざっぱでせっかちで、ざっくばらんに話をする。その上、色々なことにだめだしをするところや、物事を型にはめてきちっと進めず、気分に任せて進めがちなところなんかも似ていると思う。銀行員の友人が、全国でも大阪支店のミス率が一番高いと言っていたっけ。一方、パリに住む大阪出身の友人曰く、幼いころに身に付けた「あーいえばこーいう」的なテンポよい切り返しがパリでも随分、役立っている、とのこと。

パリは都会なので、他人に対する警戒心が強く、一見、パリの人は冷たいように見える。でも、その仮面をとると、実はとても気さくで人間くさくて人懐っこい人たちだ。(もちろん精神性が違うし、変わった人もたくさんいる。)迷惑などとは考えず、話をすることで、人と関わってこようとする。そしてその分、結構、他人にも寛容だ。スーツケースを持っていると、駅の階段の前では必ず、誰かが声をかけて運んでくれる。

他にもたとえば電車でマダムが「最近、i-phoneがよく車内で盗まれているから使わない方がいいわよ~。この間も一件、見ちゃって・・・」と注意していたり、道を歩いていると、老若男女問わず、「すみません。タバコの火、持ってます?」と話しかけられて差し出す光景はよくみるし、はたまたスーパーで中学生の子どもたちが「10サンチーム(約10円)、持ってませんか~?」とカツアゲたかってきたり・・・。

フランスに来た当初、この国では日本特有の「迷惑をかけるdéranger」という言葉はどのぐらい効力を発揮するのだろうか、と疑問に思ったことがある。で、この言葉をよく耳にする場所といえばメトロ。物乞いの人が申し開きをするときに使われる。

「皆さまにご迷惑おかけします。私は先日、職を失ったところです。恐れ入りますが、食券か現金を恵んでください。」
こうして堂々と、大声を張り上げて申し開きをし、車内をはしごしてまわることで、中には普通の給料を稼ぐツワモノもいるそうな。

さすがラテンの国、フランス。とにかく、彼らは日本では厚かましいぐらい、人に話しかけて関わることを臆さない。迷惑などと、いちいち気にしてしまう自分が小さくばからしく思えてきたりする。

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